■愛のおわり

作・演出:パスカル・ランベール,出演:丘藤公美,太田宏
■KAAT・大スタジオ,2013.10.11-14
何もない白い舞台に男と女が登場。 そして男が女に向かって激しく非難し続ける。 別れ話らしい。 一所懸命聞いているが疲れる。 女を還元していくような内容である。 女を肉体と精神に分け、以下部分に細かく分解してイチャモンをつける流れである。
途中児童が登場して歌を聞かせてくれる。 ほっとする。 そして後半、女が男に向かって同じように喋り続ける。 男が還元した事柄を一つ一つ粘りを付けるように捏ね回す。 女に粘りがあるということは肉体に近づいている為である。 最後は血管や頸動脈、体液、ウンコなどなどで。 「二人は・・」「愛していた・・」という台詞が終幕に聞こえてくる。 よくあるパターンだ。 そして別れる。
還元主義的な流れで相手を非難する事は夫婦喧嘩ではよくある。 しかしヨーロッパの匂いが強い舞台だからイマイチであった。 チラシをみたらパスカル・ランベールも平田オリザも離婚したらしい。 なんとオリザは今年再婚したようだ。 再婚は離婚のチャンス! 今度こそ作品にしてくれ。 還元主義的でないオリザ的な夫婦喧嘩を舞台で観たい!