■シルク・ドゥ・ソレイユ

監督:アンドリュ・アダムソン
J・キャメロンの息がかかっているけど、彼の良さが発揮できていない。 前半の水中より後半の空中のほうがずっと楽しいからよ。 この原因は物語が希薄だから。 水の場面は物語でガッシリと固めておかないと流れちゃうもんね。 だから「アビス」はつまらなかったの。 「タイタニック」の素晴らしさは水に物語が浸みこんでいるからよ。
この作品は美術も衣装も最高。 身体技術も凄い。 人間味のあるサーカスのようだけど、でもつまらない。 それはIT技術と比較しているから。 斜めになった舞台での戦いやトランポリンで跳ねまわる場面は高度な技術を使わなくてもできるんだと言っているだけなの。 キャメロンは3Dに拘り、監督は「ナルシア国物語」から抜けられなかったからよ、きっと。
*作品サイト、http://www.cirque-3d.jp/