■大江戸りびんぐでっど

作・演出:宮藤官九郎,出演:市川染五郎,中村七之助,中村勘三郎
東劇,2013.3.16-5.10(歌舞伎座,2009.12収録)
びっくりしました、らくだの話とは。 <りびんぐでっど>の意味はみるまでわからなかったのですから。 でも歌舞伎の本流を外れていません。 生と死が紙一重だからです。 しかしこの舞台には衝撃を受けました。
「お前はすでに死んでいる!」。 漫画の台詞ではありませんが、ゾンビと聞くと脳科学を考えてしまいます。 人間の意識の生成には意志は関係無いのでは?と。 しかも半助が存鼻であったことを自身が最後に知るところなどはF・K・ディックのSF小説顔負けですね。 永代橋が真っ二つに割れ存鼻が暴れる終幕も面白かったのですが、その原因のひとつである<はけん>と正社員の比較議論は底が浅すぎます。
*シネマ歌舞伎第12弾作品