■獣の柱

作・演出:前川知大,出演:イキウメ
■シアタートラム,2013.5.10-6.2
いつものSFである。 しかし盛り上がらないストーリーだ。 それは最初から<神>を意識してしまったからである。 面白いSFは神を意識させないで神のレベルに到達しないといけない。 預言者?二階堂望も登場理由がアヤフヤである。 <見える者>も幼年期の終わりの者には見えない。 でもA・C・クラークと比較するのが誤りかもしれない。 終幕には避難民や食料や人口の話もあり、むしろ柱は現代社会の歪の象徴なのかもしれない。 メッセージが分散してしまった舞台にみえる。 これで壮大さや深淵さも散ってしまった。
ところで役者たちはリキミがなくて観客との一体感はあった。 観後の印象も悪くない。 「まとめ*図書館的人生㊤」は観ていない。 この内容なら㊤の影響は無いだろう。