■NODE/砂漠の老人

演出:藤本隆行,白井剛,出演:吉本大輔,川口隆夫,平井優子,カズマ・グレン,白井剛
■神奈川芸術劇場・中スタジオ,2013.5.26-28
舞台は細断された紙?で埋め尽くされ、黒衣装で覆われたヴァイオリニストが弓を釣竿のように動かしている。 セリフの同時通訳から物語は未来の砂漠のようだ。 音響と照明は鋭さがあり相当凝っている。 終幕近くの照明は素晴らしい。
個性あるダンサーたちばかりだが、その個性が発揮されず素人的動きが多い。 これは舞台上の凹凸や紙、ラジオやスライドのせいだが、音響と照明が強すぎて身体が動けないのだろう。 もはや照明・音響>身体である。
この不等号が等号になる瞬間が何度かあった。 例えば川口が喋りながらグレンと動きまわる場面である。 技術が高度化する中で、この等号がどれだけ現れるかが舞台の面白さに比例するのかもしれない。
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/detail?id=7186