■リゴレット

■作曲:G・ヴェルディ,指揮:M・マリオッティ,演出:M・メイヤ,出演:Z・ルチッチ,D・ダムラウ,P・ペチャワ,S・コツァン
新宿ピカデリ,2013.3.9-15(MET,2013.2.16収録)
1960年のラスベガスが想像できない。 ネオンの輝きはわかるけど人々の心の有り様がみえないの。 だから観ていて戦後の日本映画を思い出しちゃった。 闇市でのヤクザと純真な田舎娘のパターンをね。 でもインタヴューではラット・パックとその周辺の名前がでていたから相当違うはずよ。 20世紀前半のアメリカ映画に浸っていないとだめね。
ルチッチもペチャワも役柄が合っていたんじゃない? ダムラウは何を考えているのかわからない。 父娘の関係もイマイチだし。 でもズルズル負けていたのを3幕で逆転勝利に持っていくのはさすがヴェルディの腕ね。 キャデラックと骨組みだけの家と動きのあるネオンも3幕を面白くしたわ。
昨日、山口昌男が亡くなったことを知ったの。 彼の本から舞台の面白さを教えてもらったのよ。 お酒が祟ったのかしら? でも平均寿命を越えたのはトリックスターの笑いが身体に効いていたのね。
*METライブビューイング2012作品