■K・ファウスト

作・演出:串田和美,音楽:COBA,サーカス:ジュロ
世田谷パブリックシアター,2012.10.6-14
「ブランコで目眩がするようなら大人になった証拠」、・・どこかに書いてあった。 空中ブランコはみるだけでも目眩で一杯になるの。 それは子供時代の素敵な記憶の蘇りよ。 これはファウストとブランコの劇的な出会いの作品だとおもう。
でもファウストは若返ったけど出会えない。 サーカスが物語に溶け込んでいかなかったから。 音楽隊が入る難しい群衆の動きも検討の余地有りかも。
串田独特の楽しさと寂しさのある芝居ね。 小日向文世のカスペルは味があったし、ファウストの苦悩を笹野高史自身がそのまま受けとめていたのも面白かった。
C・グノーのオペラとA・ソクーロフの映画、そして今回で「ファウスト」は今年で3回目。 ソクーロフの「ファウスト」は彼のベスト3に入るくらい素晴らしい出来だったわ。