■霊戯

作:郭宝崑,演出:佐藤信・榮念會,出演:笛田宇一郎他
座高円寺,2012.10.11-14
戦争で命を失いその魂を語り合う鎮魂歌です。 伝統演劇の「能」や中国の「昆劇」?を取り入れています。 場所は戦場・墓地・刑場・・、苦しみのあるセリフは詩のように漂っていきます。 中国俳優は動きを、日本俳優は存在を重視しているようですね。
笛田宇一郎の存在感は十分ですが、能楽師の清水寛ニ、西村高夫はそれ以上です。 このような身体重視の舞台ですと能狂言の俳優が優位になるのでしょう。 そして見慣れない動作でも中国俳優が熟れているのがわかります。
場内で配られたプログラムを帰りの車内で読みました。 作者はシンガポール日本人墓地でこれを着想したそうです。 このような芝居は観客の想像力も試されます。 一部は劇と一緒に走れましたが、二部は科白も少なく眠くてどうしようもなかったですね。