■星屑のぴかル森

出演:川本裕子,東雲舞踏
上野ストアハウス,2012.10.9
幕開前に花をつけた帽子を冠っての登場はとてもよかった。 影絵に続いて身体の一部が他者に置き換わったような激しい動きの舞台。 そして心地良い床や水や波の影と共に。 続いて頭巾とフリルの付いた白衣装の単調な踊りで幕が降りる。
序破急の逆を行く流れである。 しかしこの面白い構成を生かせなかった。 水辺まで緊張感があったが、最後の白衣装の場面は凡庸さが漂ってしまった。 この終幕で力を抜かずに創作していれば観客の拍手は倍になった。
ロビーに津波で倒れた気仙沼の木々で作られたオブジェが飾られていた。 今回の舞台と共鳴しているのを感じた。