2012年6月22日金曜日

■月の岬

■作:松田正隆,演出:平田オリザ,出演:青年団
■座高円寺,2012.6.8-17
■小さな事件が一杯ですね。 先生と生徒、学生時代と結婚、姉の存在、地域の噂、流産、駈落ち。 3.11以降多くなった卓袱台に喪服の舞台。 ・・。
でもこれらの出来事に古さが漂っています。 古さを感じるのはオリザ調と合いません。 ストーリーに人生の迷いや生活の匂いが強すぎるからです。 水と油ですね。 オリザ特異のリアルを遠ざけてしまった。
終幕の清川の妻と娘の登場は突飛でしたが、喪服姿で行方不明の二人をセリフも少なめにやり過ごす場面は面目を保ちました。
21世紀になってまだ10年しか過ぎていない。 でも世界はとても速く進んでいます。 これにもついていけなかった。 1997年に観たら違った感想を持ったかしれません。 2012年の今、演出家もこの作品をどうしてよいのかわからなかったのでしょう。
「新しい古典になれ」とチラシに書いてあったけどやはり古さが邪魔をしています。 作者が演出をやるしかない。
*劇場サイト、http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=647