■神々の黄昏

■作曲:R・ワーグナー,指揮:F・ルイージ,演出:R・ルパージュ,出演:D・ヴォイド,J・H・モリス
■東劇,2012.3.3-9(MET2012.2.11収録)
■カメラの位置が大きく変わったのね。 「ジークフリート」では背景の柱の束は刑務所の壁のようで酷かった。 舞台床を斜め上下から撮ることによって立体感がでてきたわ。 そして柱の束に写す映像に明るさがでたのも良くなった理由よ。
上演時間が5時間以上もある理由は一幕での回顧が長過ぎるから、ストーリーを思い出すのにはいいけど。 これで物語の流れがゆっくりになったのは確かね。 長時間でも疲れなかった。 一幕の終わりから終幕までは物語を引っ張っていく面白さもあったわ。
ヴォイドもモリスも安定感がでてきた。 高音域が少ないからよ。 ルイージがドイツ的な音を消すようにしていると言っていたけど、これは演出全体にいえることだわ。 火と水の世界の中でもジークフリートとブリュンヒルデが人間の大きさで死んでいったから愛される作品になれたと思う。
*METライブビューイング2011作品
*作品サイト、https://www.shochiku.co.jp/met/program/s/2011-12/#program_08