■疫病流行記

■脚本:寺山修司,演出:高取英,出演:月蝕歌劇団
■ザムザ阿佐谷,2012.3.21-26
■ずいぶんスローなテンポね。 スローだから物語の隙間がよくみえる。 物語と歌の間にも。 しかしその隙間から寺山ワールドへ飛び出せない。 劇団が疲れているようにみえる。 遠くへ行く力が無い。
だから舞台で解説も多すぎる。 寺山の大事なメッセージをマイクを使って役者が演説のように喋るのもシラケルし。 この国がペストに罹っていることを知らないことは問題、でも福島原発の話は現実に引き戻されてしまった。
疫病は面白いテーマだからいくらでも時空を飛ぶことができるのに。 北の無い羅針盤は南へ向かっても結局は元に位置に戻ってしまう。 舞台も同じ。 こんなのいやよ。 もっと遠くへ行きたい!
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/35280