■エルナーニ

■指揮:M・アルミリアート,演出:P・L・サマリターニ,出演:A・ミード
■東劇,2012.3.17-23(MET,2012.2.25収録)
■エルナーニの登場はいつも突飛ね。 だから4幕すべてが起承が無くて転結だけのストーリーにみえるの。
4人の歌唱力は素晴らしいわ。 でも国王カルロとシルヴァの存在感が出過ぎてエルナーニが目立たない。 気弱な性格のせいかも。 エルヴィーラも声を除いてウドの大木のようだし、終幕二人が自死するのも理解できない。 これらが感動の少ない理由ね。
でも30歳ヴェルディの才能、特に老人の描き方など、はたいしたものだと感じる作品だわ。 一人の女に男三人が張りあって、しかも一人は国王だし、初演当時にヒットするのはわかる気がする。 当時の生活の中で観れば最高の娯楽作品ね。
*METライブビューイング2011作品
*作品サイト、http://www.shochiku.co.jp/met/program/s/2011-12/#program_09