■ゾウガメのソニックライフ

■作・演出:岡田利規,劇団:チェルフィチュ
■神奈川芸術劇場・大スタジオ,2011.2.2-15
■仕事上の講演会に出席しているようでした。 役者の動きや喋り方が下手なプレゼンテーション時のしぐさのようです。 その説明がうまくいったかどうかを確認するような役者の視線が観客に降り注ぎます。 これは説明会型演劇または講演会型演劇です。
日常生活でよく意識にのぼる想いや感情そのものを話題にしています。 「残りの40年という人生は短い・・」。 ですから日常の先にある死も同時に考えることになります。 旅行の話しはもちろん出てきます。 何故なら旅行は死の予行演習ですから。
夢の話しもします。 夢は生活の大部分を占めている無意識世界の出入口ですから。
質を向上するのは悪くはないがしかし、日常生活に質の良し悪しなど無いだろうということです。 パフォーマンスのある、モノローグ構成が面白い、下手なプレゼンテーションの、感動は無いが刺激的で、とても為になった、講演会のような芝居でした。
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/d/zougame