■TABLEMIND

■演出:川口隆夫
■川崎市アートセンター.アルテリオ小劇場,2011.2.23-27
■特設舞台両側に客席が60席。 手紙を小声で書くところから始まる。 そして青白い光の帯が身体の脆さを浮き出させながら舞台の世界に入っていく。 バス停で見失った友、入院したことなどが日記のように読まれるがしかし話しは徐々に薄くなっていく。映像の他人に同化して「冬の散歩道」をバックに激しく踊るクライマックスはとてもいい。 曲目も合っている。 終幕に再び手紙を読むがノイズ音で聞き取れなくなり声は粒子のように分散していく・・。
小道具や映像・光はダンサーから付きず離れず他者のような関係を保っているように動き回る。 舞台、振付、ストーリすべてがコンパクトにパーソナルにまとめられている。
日常生活から少しばかりズラした身体を意識させてくれた。 休息ができる短編小説を読んだようなパフォーマンスであった。
*劇場サイト、https://kawasaki-ac.jp/th/archives/