■どん底
■作:M・ゴーリキー,翻訳:佐藤史郎,演出・美術:V・ベリャコーヴィッチ,O・レウシン,出演:豊泉由樹緒,能登剛,南保大樹ほか,劇団東演
■シアタートラム,2024.8.31-9.8
■大きな2段ベッドが4台も舞台に置いてある。 これでは歩き踊り回る場所が無い。 演出家が拘る美術でしょうか? 白系衣装と青赤照明の組合せは緊張感がありますね。
役者たちはベッドの上を転がり、客席前で正面を向き科白を発する。 動きは激しいが動作が一律になり半朗読劇のような構造に感じられた。 この劇場では狭かったかな?
ゴーリキーの力を見せつけられました。 自由と真実を語りあう場面は現代でも衰えていない。 ユーゴザパト劇場俳優のロシア語も馴染んでいた。 音楽と力強い踊りがロシアを思い出させる。
宿妻ワシリーサと妹ナターシャ、情夫ペーペルの三角関係が上手く描かれていました。 巡礼者ルカが退場した時に幕を下ろせば、それ迄の議論の余韻が残ったはずです。 以降は説明調になってしまった。
会場はいつもと違う客層ですね。 中高年が多い。 東演の歴史を感じさせます。 座席には初めての背もたれ用座布団も置いてあった。 今回は時代が戻ったかのような不思議な観後感覚がやって来ました。
*築地小劇場開場100周年
*劇団東演公演No.168,創立65周年
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、ベリャコーヴィッチ ・・索結果は2舞台.