■ねじまき鳥クロニクル

■原作:村上春樹,演出:インバル・ピント,脚本:アミール・クリガー,藤田貴大,音楽:大友良英,出演:成河,渡辺大知,門脇麦ほか
■東京芸術劇場・プレイハウス,2023.11.7-11.26
■美術やダンス、数人一役の面白さに目が向かっていたが、旧日本軍人マミヤがモンゴルを語るところで脳みそが目覚めました。 後半にはナツメグが満州を語る場面もある。 しかし語りは支流を流れるだけで物語の本流がみえてこない。
主人公トオルの妻クミコが失踪した理由は? トオルの対局に居るらしいノボルとは何者? この二つの謎は解けぬままです。
通底に現代の特に女性の苦悩と解放が見え隠れしている。 しかし、それはダンスで拡散されてしまう。 ダンスは現代人が過多に浴びている情報のようなものか? あるいは不可逆的な時間を表現しているのかもしれない。 捉え難い舞台でした。
原作は読んでいません。 小説から舞台への過程が単純にみえない。 舞踊や歌唱、美術や演奏をまとめて総合芸術として変換しているからです。 「読んだら観ない、観たら読まない」をモットーにしているが、今回は原作を読んでみたい。 刺激ある舞台でした。
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