■ベスト・オブ・エネ三ーズ

■監督:ジェレミー・ヘレン,原作:ジェームズ・グレアム,出演:デヴィド・ヘアウッド,ザカリー・クイント他
■TOHOシネマズ日本橋,2023.9.8-(ロンドン,2023年収録)
■1968年は日本でのエンタープライズ寄港反対運動で始まり、ソンミ村虐殺事件でベトナム戦争泥沼化、キング牧師暗殺、「いちご白書」のコロンビア大学紛争、パリはカルチェラタンで学生市街戦、ケネディ司法長官暗殺、再び日本では東大安田講堂占拠学生排除、全学連新宿駅占拠、米国に戻り共和党ニクソンが大統領当選で年の幕が閉じる。
この騒乱の1968年を背景に舞台では保守派ウィリアム・バックリーとリベラル派ゴア・ビダルのテレビ討論が繰り広げられる。 演出家は「メタファーとしてボクシングを想定している」と言っている。 場所も流れも正しくボクシングですね。 調べると特にゴア・ビダルは今からみても曲者です。 舞台上のゴアは2023年の現代に合わせての誇張し過ぎにみえる。 対するバックリーは保守の姿が見え難い。 政治対談としての緊迫感は少ない。
この作品は実話から作られ、そのドキュメンタリー映画もあるらしい。 その映画を見てみたいですね。 50年前の話だが舞台より過去そのものが生き生きと今も残っているはずです。 でもこの舞台から、当時発生した政治分断が成長し現在に繋がっていたことが分かりました。
*NTLナショナル・シアター・ライブ作品
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