■影のない女

■作曲:R・シュトラウス,演出:リディア・シュタイアー,指揮:キリル・ペトレンコ,出演:クレイ・ヒリー,エルザ・ファン・デン・ヘーヴァー,ミヒャエラ・シュスター他,演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
■NHK・配信,2023.8.20-(バーデン・バーデン祝祭劇場,2023.4.5・9収録)
■この作品は2022年2月に二期会で公演中止になっている。 クラウドファンディングも支援したので2024年公演は期待したいわね。
・・天上界の皇后には影がない。 そこで彼女は人間界に降りて染物屋の女房の影を貰い受けようとする話なの。 影が無いと子供が産めない、かつ夫である皇帝が石になってしまうから。 でも染物屋夫婦の人間愛をみて影を貰うのを結局は諦めてしまう・・。
孤児院?の少女の夢が舞台に出現しているらしい。 赤ん坊(人形)がたくさん登場するのは出産や養子などを抽象表現しているのかしら?  影とは人間が持つ愛や性や生(出産)の闇の部分かもしれない。 それを最後は神が認める。
200分の大作で内容も複雑だわ。 観るのは初めてだが「ばらの騎士」の延長線上の楽曲かな? 派手に動き回る少女の演技で気が散ってしまったのが残念、シュトラウスのなんとも言えない気分が壊れてしまった。 でも染物屋の夫婦場面はどれも楽しかったわよ。
*バーデン・バーデン復活祭音楽祭2023作品
*追記・・「池袋西武デパート売却」を昨日のニュースで知る。 高校迄は渋谷、大学は新宿、そして社会へ出て池袋へ。 それはセゾン文化に出会ってしまったからよ。 西武(セゾン)美術館・アールヴィヴァン・スタジオ200・パルコ劇場・パルコスペース・銀座セゾン劇場・・、どれも記憶に残る美術館や劇場だわ。
セゾンは1990年代から下り坂、2000年に入り7&iが西武を買収。 7&iは日本の消費者は所得差が小さいのでコンビニも百貨店も同じだと考えた(?)。 この延長に今回の売却があったのね。 今やデパート(経営者)は文化生成に必要な反骨精神を持つことさえ無い。