■少女都市からの呼び声

■作:唐十郎,演出:金守珍,出演:安田章大,咲姫みゆ,三宅弘城ほか
■ミラノ座,2023.7.9-8.6
■ガラスに直結する映像と照明を多用しながらも蜷川幸雄を思い起こす群像場面がある。 近未来と近過去を行ったり来たりする展開に眩暈がします。 この夢と現実の大げさな往復が新劇場へ接近していく方法なのですね。
「なんてジメジメした陽気だろう」の幕間劇も外していない。 肥後克広と六平直政が演じる二人老人は楽しい。 終幕の病院待合室でもう一度演じてもよかった。
田口兄妹の安田章大と咲姫みゆは歌唱も巧く主人公にお似合いです。 フランケ博士と看護師の三宅弘城と桑原裕子も力強い演技で広い舞台を引き締めていた。 桑原さん!昨年の「ロビー・ヒーロー」面白かったですよ。 そして連隊長がフランケ博士を呼ばないで歌いだすのは余計なお世話です。
先週で花園神社テント公演が終了し、今週から当劇場で、この秋には下北沢で当作品を3連続上演するようです。 ところで今日の終幕はビー玉を転がしましたね。 これを見て思い出しました。 1993年11月スズナリ公演でビー玉を転がしたことをです。 今日はその数100倍でした。 演出家金守珍の意気込みが伝わってきます。
*THEATER MILANO-Zaオープニングシリーズ作品
*COCOON PRODUCTION2023作品