■ロビー・ヒーロー

■作:ケネス・ローガン,翻訳:浦辺千鶴,演出:桑原裕子,出演:中村蒼,岡本玲,板橋駿谷,瑞木健太郎
■新国立劇場・小劇場,2022.5.6-22
■チラシの粗筋も読まないで劇場に行ったのは正解でした。 4人の対話に集中できました。 喋り過ぎの緩みから心の中を見せてしまい人間関係を損ねてしまう。 よくあることですね。
フェイクが多いなか事実はとても貴重です。 事実に沿った真実を作れるか? その真実は正義なのか? これらを対話で見せる面白さが舞台にある。
事実は物理現象に近い。 真実は事実に自身の主観・主張を塗りこんだもの、これに社会の調和を塗りこむと正義ができあがる(と勝手に考えています)。 事実は動かないが真実も正義も時と場所で変わっていくはず。
物語りは、自身の食い扶持と身内共同体の維持に見合った真実を作り上げていく・・。 終幕、駆け出しのジェフとドーンの二人は事実に絡みつく真実と正義の関係を止揚したようにみえたが定かでない。 古参ウィリアムとビルはこれを<社会の調和>つまり正義で解決するしかない。 喋り過ぎの楽しさを堪能しました。
*NNTTドラマ2021シーズン作品
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、桑原裕子 ・・検索結果は6舞台.