■ドン・ジョヴァンニ

■作曲:W・A・モーツァルト,演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ,指揮:ナタリー・シュトゥッツマン,出演:ペーター・マッテイ,アダム・プラヘトカ,フェデリカ・ロンバルディ他
■東劇,2023.6.30-7.6(METメトロポリタン歌劇場,2023.5.20収録)
■演出家と指揮者の名前で観ることにしたの。 演出家はこのブログでもお馴染み、でも指揮者は初めてかしら?
「建物はエッシャーを意識した」。 美術担当が言っている。 それにキリコも入っているかな? 階段とテラスだけの住めない宅、始まりから終わりまで真夜中、薄暗い広場、そこで物語が展開していく・・。
広場をうろつく黒いスーツ・ネクタイ姿の性犯罪者ドン・ジョヴァンニ。 生活の匂いがしない街角から登場する歌手たち。 ここにフリッツ・ラング的犯罪都市の異様な光景が出現するの。 ジョヴァンニ役ペーター・マッティはそれでも甘すぎる。 こうなったらサイコキラーに徹してちょうだい。
演奏と歌唱はドン・ピシャリのモーツァルトよ。 指揮者も気に入ったし、久しぶりのモーツァルトに満足だわ。 でも目(犯罪都市)と耳(モーツァルト)の分断が甚だしい。 そこが新鮮に感じられるけどネ。 身体がジワッと分断されていく不条理な感覚を楽しむ舞台だった、ジョバンニが地獄に落ちた後になんとか取り戻したが・・。 次回の「魔笛」もサイモン・マクバーニー演出だからハチャメチャを覚悟しておかないと。
*METライブブューイング2022作品
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ・・検索結果は8舞台.