■紫気東来ービック・ナッシング  ■汝、愛せよ

■東京芸術劇場.映像配信,2020.11.6-8(東京芸術祭,2019年)
□紫気東来-ビック・ナッシング
■作・演出・出演:戴陳連ダイ・チェンリエン
■自宅のパソコンで観る。 影絵芝居のようだ。 音声障害かな? PCを調べていたがそうではなかった。 そのうち作者自身がスクリーン前方で効果音を作る映像と共に音が聞こえてきた。 小道具をスクリーンに近づけ影絵の一部にしたりもする。
酉陽雑俎(ゆうようざっそ)という唐代昔話と作者の子供時代の思い出を重ね合わせた作品らしい。 全てが手作り手作業なので20世紀初頭の中国のようにみえる。 作者が舞台上で右往左往している様子を劇場で直にみないと面白くないだろう。
*東京芸術祭ワールドコンペティション2019最優秀作品賞受賞
□汝,愛せよ
■作:パブロ・マンジ,演出:アンドレイーナ・オリバリ,パブロ・マンジ,出演:ガブリエル・カニャス,カルロス・ドソノ他,劇団ボノボ
■2本目だが同じくPCで観る。 ボノボはチリの劇団らしい。 チリとは珍しい。 舞台は会議室のようだ。 医師たちが議論をしているが白衣は着ていない。 科白に多く出てくる「アメニタス」が何か分からなかった。 ウサギも登場するので南アメリカのトリックスターかもしれないと勝手に想像してしまった。 しかし差別問題を扱っているのは確かだ。 解説をみてわかる。 「地球外生命体アメニタスが難民として地球にやってきた話だが、彼ら差別的な扱いをする医師も少なくない・・」。 差別意識の内面を描いていくストーリーはなかなか面白い。 しかしSFまで取り込むとは。 遠いチリが余計遠くなってしまった。 それにしても自宅で配信芝居を観るのは身が入らない。
*東京芸術祭ワールドコンペティション2019観客賞受賞