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■振付:モーリス・ベジャール,音楽:黛敏郎ほか,出演:柄本弾,宮川新大,秋元康臣,池本祥真ほか,舞団:東京バレエ団,ピアノ演奏:菊池洋子
■神奈川県民ホール,2020.11.21
■演劇を感じさせるバレエで楽しかったわよ。 三島小説を思い出させてくれるから。 しかも音楽に能を使う場面が多い。 このためダンサーが空間を流れるように動けない。 鼓のリズムは踊り難い。 振付は逆にコンテンポラリー風に近づいていくのね。
弓道や鹿鳴館舞踏会、金閣寺などの小道具や小説中の人々とダンサーの立ち位置が絶妙なの。 場面各々が絵になっていて素晴らしい。 空間バレエと言っても良い。
舞台上手に黒板がありそこに「死」の文字をチョークで1画数づつ書いていく。 うーん、これは良くない! 文字は意味を引き寄せ舞台の流れを瞬断するから。 折角の美術の良さが薄くなってしまった。 書かなくても死の気配は表現されていたのに・・。
潮騒の浜を少年ミシマが祖母と歩く姿で始まりこれで終わる、三島由紀夫らしい流れだった。 少年は全幕に登場、そして作家の分身4名がその周囲で踊る・・。 ダンサーたちの出来栄えは満点だったわよ。
*三島由紀夫没後50周記念公演
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