■街の麦

■演出:天野天街,脚本:虎馬鯨,原作:加藤千晶,音楽:加藤千晶,珠水,原マスミ,振付:夕沈,劇団:少年王者舘,演奏:街々ソックス
■上野ストアハウス,2018.7.5-9
■古くなった駅地下街が解体される話のようです。 主人公の女子中学生(高校生?)が地下街を歩くと未来の友人らに出会ったり街を走る電車に乗ったり・・、時空が混沌としてくる。 それが授業中に居眠りをしていた主人公の夢のようでもある。 昭和の風景が入り混じった懐かしさがあります。 生演奏と歌唱が彩りを添えます。
でも舞台は学芸会になってしまった。 科白が羅列だけの懐古趣味です。 生演奏は良いのですが歌詞が表面的です。 ギターを持った独唱は恰好イイがストーリーに噛み合っていかない。 ウンコの話は楽しかったが、学校の授業風景はいただけない。 全体を統一させようとして内容が薄くなってしまった?
人生の充実は夫々の年代で必要な体験をちゃんとしてきたかで決まります。 なかでも少年時代が宝であったことを現前化できるのがこの劇団でしょう。 今回はその宝が霞んでしまっていた。
*チラシ、http://www.oujakan.jp/_images/machio.jpg