■「三月の5日間」リクリエーション

■作・演出:岡田利規,出演:チェルフィッチュ
■神奈川芸術劇場・大スタジオ,2017.12.1-20
■この作品を観た2011年の時は不思議な感動が迫って来たことを覚えています*1。 そして今日、渋谷のラブホテルの話を聞いた途端に内容も思い出しました。 戯曲変更の有無は分かりませんが役者の話し方や動きが前回と似ています。
でも不思議な感動がやって来ない。 ホテルでのセックスとイラク戦争とデモがそれぞれ切り離されてしまったのが理由のようです。 有機的に繋がらない。 観客側にも問題があるようですね。 イラク戦争が時間的に遠くへ行ってしまったからでしょう。 同時に役者の発音や動き、照明や美術を含めた舞台の調和がとても大事な作品にみえます。 一瞬シラケル場面が何度かあったが演出家も言っているように役者のパワーを十分に楽しめました。
大きな箱のようなものが天井からぶら下がっていて圧迫感がありました。 作者の意図は理解できますが、役者のリズムにブレーキをかけているようで良し悪しですね。
*1、「三月の5日間」(KAAT,2011年)
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/d/sangatsu_cre