■DOUBLE TOMORROW

■演出:ファビアン・プリオヴィル,演出補:瀬山亜津咲,ドラマトゥルク:長島確,出演:演劇集団円
■吉祥寺シアター,2017.9.8-17
■「何をしようというのか?」。 観終わってチラシ文を思い返しました。 舞台には白くて二つに割れる大きな丸机と15個の椅子が置いてある。 登場した15人は舞台で群れたり離れたり机の上下周囲を動き回ります。 断片的な科白と視線、小道具を使い役者同士に関係性を作っていく。
どこまでも表層をなぞっていくだけです。 すべてが深まっていきません。 ダンスのような身体動作はちょっと鈍ってますね。 未完の稽古を見ているようです。 「何をしようというのか?」。
今これを書きながら「ドラマトゥルク/長島確」を読んで驚きました。 役者たちの演技が演出家の意図と違う(ようにみえた)、熟練より素人役者のほうが面白いはず(と感じた)、等々をここに書こうとしていたからです。
調味料の入っていない料理かもしれない。 制作過程を聞いて調味料などは求めない作品のようです。 でもそれに代わるものがみつからなかったようにもみえました。
*劇場サイト、http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2017/06/double-tomorrow.html