■間違いの喜劇

■原作:W・シェイクスピア,演出:蜷川幸雄,出演:小栗旬,高橋洋,内田滋ほか
■新宿バルト9,2017.5.27-6.2(彩の国さいたま芸術劇場大ホール,2006年収録?)
■男性キャストだけのシェイクスピアは「お気に召すまま」から始めたらしい。 当時の蜷川幸雄が「どのような観念が含まれた作品なのか、誰も手をつけてないところを発見できたら・・」と言っている。 歌舞伎や宝塚もあるから驚かないが演出家の言葉もよく分からない。 しかし本日観てみるとシェイクスピアの科白がビシビシ耳に届いてくることは確かだ。 ある種の異化効果が出ているのかもしれない。 以前中屋敷法仁演出の女ばかりのシェイクスピアを何本か観たが科白の効果は薄かったように記憶している。 観客側が男か女でも違うのかもしれない。   
それにしても舞台のライブシネマは音声もいただけない。 やはり劇場空間を通って来る声でないと感動が生まれない。 映画館空間は何故だめなのか? 先日の「ジュリアス・シーザー」はこの問題を無理やり隠すことができたが今回は漫才を聞いているようだ。 全男性キャストの欠点が逆に現れてしまった。
ところで企画第二弾「身毒丸」は同演出家・同役者で1998年にシアターコクーンで観ていたので外した。
*一周忌追悼企画蜷川幸雄シアター作品
*劇場サイト、http://www.saf.or.jp/arthall/information/detail/575