■マリアの首、幻に長崎を想う曲

■作:田中千禾夫,演出:小川絵梨子,出演:鈴木杏,伊勢佳世,峯村リエほか
■新国立劇場・小劇場,2017.5.10-28
■チラシに書いてある粗筋だけ読んでいったのですが珍紛漢紛でした。 「ばってん」で九州の方言だとわかったが後に続く科白の意味がわからない。 全体の雰囲気から掴むしかない。 理解できてもストーリーの深部まで入っていけない。
女性たちが主人公の群像劇にみえる。 女性だと社会の接点から物語展開が想像できない。 しかもキリスト教徒です。 そして科白の中の単語に抽象語が多い。 例えば存在・実在・実体・自由・混沌・・。 以上4点が重なったのでお手上げです。 でも戦後の雰囲気は掴めました。 そして人々が現在と違った真摯や誠実を持って生きていたこともです。
演出家小川絵梨子の舞台は何回か観ています。 謎めいた作品も多いのですが結構面白い。 画面右上から「絵梨子」と入れて検索してみてください。 今回はいつもの謎や面白さとは違った骨太さが感じられる。 演出家より原作者が強かった。 その田中千禾夫は初めてでした。
*NNTTドラマ2016シーズン作品
*劇場、http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/16_007981.html