■ケムリ少年、挿し絵の怪人

■原作:江戸川乱歩,作・演出:山本タカ,出演:くちびるの会
■吉祥寺シアタ,2016.6.3-7
■江戸川乱歩の作品は舞台に似合います。 手作り感が心地よいからでしょう。 「・・展開の無邪気さ、トリックの荒唐無稽さ、変身する姿のとんでもなさ、すべてが懐かしい・・」と演出家も言っている。 身体と直結する懐かしさが押し寄せてきます。
舞台は昭和時代の商店看板だけで閑散としていますが、名探偵明智小五郎と少年探偵団そして怪人二十面相が登場するので賑やかです。 すこし淡泊で冗長はあるが紅テントの客席に座っている錯覚にときどき陥ります。 唐十郎は近頃ご無沙汰だし今このような舞台を観るとは考えてもいませんでした。 久しぶりの「少年ごころ」に近づけました。
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/73412