■マノン

■振付:K・マクミラン,音楽:J・マスネ,指揮:M・イエーツ,出演:A・デュポン,R・ボッレ,S・ビュリョン,A・ルナヴァン,B・ペッシュ,K・パケット,監督:C・クラピッシュ
■東宝シネマズ日本橋,2016.6.18-24(パリ・オペラ座ガルニエ宮2015.5.18収録)
■オーレリ・デュポン引退公演なの。 散文のような動きと音楽が共鳴しあって静的なリズムを醸し出している。 ジェスチャも少ないし服を着たり脱いだりする動きもリズムに溶け込んでいる。 言語を通さず身体が直接感情に結び付いているようだわ。 ダンサーたちは官能の稜線をしっかりと歩いていく登山家みたい。
でも言葉無しの2時間半は反復してしまうわね。 決闘後の2幕2場面は省いてもいいかもよ。 これで物語が締まる。
「上手く踊るということはどういうことか?」「誠実でシンプルであること」。 インタビュでのデュポンの答えがそのままマノンに表現されているわね。 兄レスコの強い存在もマノンの行動を客観視することになった。 デュポンが最後に選んだ作品だけに彼女らしい雰囲気のあるマノンが現われていたわ。
*作品サイト、http://www.culture-ville.jp/#!blank-4/tnccr