■追憶のアリラン

■脚本:古川健,演出:日澤雄介,出演:劇団チョコレートケーキ
■東京芸術劇場・シアターイースト,2015.4.9-19
■1945年、朝鮮総督府平壌地方法院検事局検事豊川千造は人民裁判で無罪になる。 無罪理由は説明されません。 朝鮮人同僚・友人との良き付き合いが裁判側組織を動かしたと考えるしかない。 個人が組織に影響することを問い直そうとする芝居に見えました。 家族を殺された憎しみが相手民族や国家に広がるのを防ぐにはどうしたらよいか? 夫を日本軍に殺された証人の妻は言っています。 豊川は殺す側の組織の重要な一員だから有罪であると。 しかし組織ではなく個人を優先した。 広がる憎しみを回避する、劇団が出した一つの答えでしょう。
チラシに1868年から1953年迄の朝鮮半島年表が載っています。 この100年があまりにも異常だったことを芝居は思い出させてくれました。
*劇場サイト、http://www.geigeki.jp/performance/theater080/