■NHKバレエの饗宴2015

■指揮:園田隆一郎,演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
■NHK・Eテレ,2015.4.12
4作品で昨年の同番組より絞り込んでいる。 それぞれが競合しないので作品の特長がよく見える。 しかも流れに起承転結を意識でき日本バレエの一つの断面を見せてくれた。 企画が練れていたと言ってよい。
■「パキータ」、振付:M・プティバ、出演:牧阿佐美バレエ団
日本的な雰囲気が微かに感じる。 手首から指先にそれが表現されている。 スペイン風衣装がこれとまざりあっていてヨーロッパからずれた面白さがある。 楽しく観ることができた。
■「SUPERNOVA」、振付:金森穣、音楽:黛敏郎、出演:NOISM1、渡辺玲子(バイオリン)
ダンサーたちの距離感が絶妙である。 スパイダーマンのようなネットリした動きがバイオリンと同期している。 顔を隠す衣装が人形を連想して人間世界から離れていく感覚が出ている。 生の舞台で観てみたい。
■「カルメン」から抜粋、演出:篠原聖一、出演:下村由理恵バレエアンサンブル
ドラマチックバレエ?はあまり見たことがない。 大筋は知っているが感情表現が連続しているので意味を追ってしまいダンスの楽しさが減ってしまった。 もっと概略化してもよいとおもう。
■「眠りの森の美女」から第3幕、振付:W・イーグリング、出演:新国立劇場バレエ団
これは素晴らしい。 パワーを隠し、技で勝負している。 バレエを観る喜びを教えてくれる。 初台を離れると全力を出し切ってくれる。
NHKサイト、http://www.nhk-p.co.jp/event/detail.php?id=455