■お暇をこじらせてⅡ

■原案:A.カミュ,O.ワイルド,構成・演出:島貴之,出演:劇団AJI
■こまばアゴラ劇場,2015.1.1.29-2.1
■「正義の人々」と「幸福の王子」を交互に演じていきます。 帝政ロシア大公暗殺テロリストの10人は皆「ピエロの赤い鼻」を付けています。 彼らはどこかフランス風です。 食器類や小道具の取扱い方もその様にみえます。 王子役のDJが二階にいて音楽指示や燕と話をしますが、その曲もフランスが多い。 実はプレトークでパリの話もあったのです。
初めて観る劇団は心が躍りますね。 ハンドメイドのカラフルな構造を持った演出と美術が特徴のようです。 それと仏蘭西風アンサンブルも付け加えてよいでしょう。
原作の入口は「子供を殺すのを躊躇うこと」「不幸な人々に施しをすること」ですが進むほどにみえなくなります。 それは正義と幸福が、テロリストと王子がどのように繋がるのか? 愛や憎しみや名誉そして最後は神も絡むからでしょう。 DJである王子がこの結論を喋っていたようにみえます。 しかし科白が抽象すぎてよくわからなかった。 進むほどに拗らせてしまったような舞台でした。
*劇場サイト、http://www.komaba-agora.com/play/1107