■シンデレラ

■音楽:S・プロコフィエフ,振付:F・アシュトン,指揮:M・イェーツ,出演:寺田亜沙子,井澤駿
■新国立劇場・オペラハウス,2014.12.14-23
■「シンデレラ」は時間を意識する作品だからクリスマスの恒例になっているのかしら? でも「胡桃割人形」と比べると面白くない。 二人の姉を道化にしたのがその理由。 主人公に強敵がいるかどうか? お伽噺でも緊張感が必要条件よ。 子供たちが沢山観に来ていたけどこれが分かるはず。
そしてプロコフィエフの音楽はいつも不安感が漂っている。 姉たちはこの音楽を料理する腕前が必要かもね。 この演出は当時の時代の要請らしいからしょうがない。
新ソリスト井澤駿が登場したけどプロコフィエフは踊り難そうに見えたわ。 でも緊張ある場面は熟していたしダイナミックな持ち味も感じられた。
舞台は仙女と道化師の切味の良さが全体を引き締めていたし、四季の群舞も素敵だった。 シンデレラの家は天上梁の形の古さや出入口や暖炉にカモシカが飾られ物語の詰まっている豊かさが表れていた。 いつもの舞台美術とは違うの。 やはりクリスマス時期の作品ね。 楽しかったわよ。
*NNTTバレエ2014シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cinderella/