■眠れる森の美女

■作曲:P・チャイコフスキ,振付:W・イーグリング,指揮:G・サザーランド,出演:小野絢子,福岡雄大,寺田亜沙子,湯川麻美子,新国立劇場バレエ団
■新国立劇場・オペラハウス,2014.11.8-16
■贅肉が少なく流れが円滑で観やすい舞台だったわ。 演奏もダンサーに上手く合わせていたし、主役級ダンサーは場慣れしていて安定感がある。 美術は装飾が細かいから東洋的な雰囲気もあって面白かったわよ。 そして森の精の群舞は緑の衣装で素敵だった。
でも3幕は別の作品にみえてしまったの。 宮殿装飾の過剰がより過剰になってしまったからよ。 しかも金色だから成金趣味みたい。 ボリショイ・バレエ*1の欠点を引き継いだ感じね。 これで物語が萎んでしまったの。 新国劇は機械的抽象デザインが多いからたまにはよいかもしれないけど・・。 衣装も終幕では統一感が無く滲んでしまったわ。
全体としてはダンサーたちの日本的な繊細さが作品に巧くマッチしていたという感じかしら。 今シーズンも楽しみね。
*1、ボリショイ・バレエ「眠れる森の美女」(2013年)
*NNTTバレエ2014シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/sleeping/