■フランケンシュタイン

■原作:M・シェリ,演出:D・ボイル,出演:B・カンバーバッチ,J・L・ミラ
■日本橋東宝シネマズ,2014.10.31-11.2
■怪物には名前が無いこと、そしてストーリーも今日観て知った。 フランケンシュタインは怪物を作った科学者の名前であった!?
盲目の老人が「原罪には生まれながらにして罪を受け継いでいる、又は生まれた時には受け継いでいない。 この二つの考えがある··」と怪物に語る。 優れた体力と知性を持っているが醜い容貌の怪物は後者の生き方を選ぶが困難が待ち受けている・・。
分かり難い作品である。 この原罪や善悪という言葉が科白に多くあるためかもしれない。 孤独という言葉も同じだ。 でも怪物は単に人恋しさのようにみえてしまった。 異性への感心もそうである。 しかも科学者の父も婚約者も変わり者に​​みえる。 このまとまりの無さが作品の欠点であり逆にSFの楽しいところだ。
舞台美術や場面展開は素晴らしい。 役者もなかなかである。 怪物の成長過程を丁寧に描いている。 この作品は科学者と怪物の俳優が入れ替わる2バージョンがあるらしい。 片方は観ていないがどちらも似たようなものだろう。
怪物は「生まれた頃のように、ありのままに生きたい」と望む。 今朝の新聞にLGBT(性別違和)の記事が載っていたが、「ありのままに生きたい」を求めるのはいつの時代でも人の願いだ。 生まれた時は罪を受け継いでいないのだから。
*NTLナショナル・シアター・ライブ作品
*映画comサイト、https://eiga.com/movie/79829/