■ウェルテル

作:J・W・ゲーテ,作曲:J・マスネ,指揮:A・アルタノグル,演出:R・エア,出演:J・カウフマン,S・コッシュ
■新宿ピカデリ,2014.4.12-18
舞台は建物の壁が細かく分かれていて立体感のある額縁のようにみえる。 大きな絵のようだわ。 コンパクトで締まりがある。 幕開きと同時に母が亡くなり棺が運ばれていくの。 そして子供たちのクリスマスの練習・・。 始まりの流れが素晴らしい!
でも音楽も歌詞もそして観客もフランスの官能美を求めているのに、カウフマンは直球を投げてくるの。 これでシャルロット間の微妙な感情が壊れてしまった。 終幕、血まみれになってやっとカウフマンの直球が生きてきた感じね。
エアが総裁P・ゲルブに歌手のことを聞かれていたけど、彼は演劇との違いに悩んでいるはずよ。 オペラは演出の大事なところを触れられないから。 しかも「マノン」のようにマスネの作品は歌手を選ぶから尚更ね。