■ダイナミック・ダンス

新国立劇場・中劇場,2013.1.24-27
コンチェルト・バロッコ
音楽:J・S・バッハ、振付:ジョージ・バランシン、演奏:新国立劇場弦楽アンサンブル、出演:新国立劇場バレエ団
ここの劇場は何か寒々しさを感じます。 アブストラクト・バレーだから尚更です。 しかも生演奏だと舞台と観客にオーケストラが割り込みますからこれはもうどうしようもありません。 神経を集中し舞台を引っ張り寄せて観ました。
テイク・ファイヴ
音楽:デイヴ・ブルーベック&ポール・デスモンド、振付:デヴィット・ビントレ、出演:新国立劇場バレエ団
これも劇場のせいです。 無機質空間の硬さがありますね。 いっそのこと楽団を舞台上後方に乗せてしまうのはどうでしょうか? 振付も男と女の関係が硬すぎます。 日本的ですね。 監督ビントレーは<初めに日本有りき>で考えたのでしょう。
イン・ジ・アッパー・ルーム
音楽:F・グラス、振付:T・サープ、衣装:N・カマリ、出演:新国立劇場バレエ団
やっと調子がでてきました。 グラスとサープのコンビもなかなかのものです。 グラスのミニマルが陶酔感を伴う永遠のダンスを現前させます。 少しずつ赤色が多くなる衣装も期待というベクトルを付加して高揚感を増幅していきました。
終わり良ければ全て良しということです。 ところで大量の霧(スモーク)を使っていましたがこれはどういう効果があったのかイマイチわかりません。
*NNTTバレエ2012シーズン作品
*作品サイト、http://www.atre.jp/12dynamic/