■SOLO FOR 2  ■中国の不思議な役人

振付:金森穣,出演:NOISM1
■KAAT,2012.12.25-26
NOISMの舞台は人形や黒子、歌謡曲などは思い出すが振付の記憶が薄い。 この舞台で初めて振付を観たという感じである。 日常性の一つ一つを拾い上げているような振付表現である。 どこかでみたような細かな動きをかき集めて、複雑で見えない日常を浮かび上がらせている。 だから豊かさは有るが非日常性から来る目眩のような感動は無い。
ヴァイオリンが重く聞こえる。 これは動きの速さが間の省略を発生させ音楽より軽くなってしまったからである。 もっと動きを深くできれば燻銀のような深日常性を表現できたとおもう。
中国の不思議な役人
振付:金森穣,出演:NOISM1&2
机やシャンデリア、背景美術そして照明、どれも無駄が無い。 しかしこの作品にはシンプル過ぎる。 物語を付加していつもの演劇的な舞台に戻っている。 この劇団はいろいろな分野を統合した総合力で勝負したほうが似合うかもしれない。
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/d/noism