■セヴィリャの理髪師

■作曲:G・A・ロッシーニ,指揮:M・ベニーニ,演出:B・シャー,出演:J・デドナート,J・D・フローレス,P・マッティ
東劇,2012.8.25-9.28(MET,2007.3.24収録)
ロッシーニはいつも楽しさが一杯ね。 恋愛好色物語だけど開放感があるからよ。 ドアや木々、理髪店の装置移動はリズミカルだったし、アリアや重唱は歌手同士の親密さが加わり、しかもせり出し舞台で、一層の親近感をもたらしていた。
舞台の流れが崩れるようで崩れないのは演出の良さだわ。 「混沌をキープしろ!」とシャーが言ってたけど、キープの手段としてバルトロに着眼したのが面白い理由だったのね。
今回のMET アンコール上映での一番の収穫は演出家バートレット・シャーに出会えたことかも。 「オリー伯爵を観た時は脳味噌にビビッと来たわよ。 素晴らしい演出家ね。 だから「ホフマン物語」を見逃したのは悔いが残るわ。
*METライブビューイング2006シーズン作品