■まほろば

■作:蓬莱竜太,演出:栗山民也,出演:秋山奈津子ほか
■新国立劇場・小劇場,2012.4.2-15
■雌と女の間のオンナの話である。 オンナはオトコと出会い、性交し、産み、育てる。 哺乳類からの歴史があるから強い。 社会のしきたりが崩れてもへっちゃらである。 このような芝居を観ると元気がでる。
借金1000兆円も少子高齢化も問題ではない。 いくらでも解決案はある。 ハイパーインフレをおこす、大量の移民を受け入れる。 そして新しい関係、新しい国を作ればいいだけのことである。 これがオンナとオトコの歴史というものだ。
政治・経済は直接には触れていないが、観客が上記のように想像していける芝居である。 このような過激さを内蔵している芝居を上演した新国劇を少し見直してしまった。 もちろんヒロコの家族観に戻る可能性があるのもこの芝居が持っている曖昧さだが。マオは関係性を調整していて舞台にアクセントを与えていた。 タマエは本筋から離れない短いセリフで十分効果がでていたからハバネロやゲームは行き過ぎの感がある。
*NNTTドラマ2011シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000440_play.html