■自慢の息子

■作・演出:松井周,出演:劇団サンプル
■こまばアゴラ劇場,2012.4.20-5.6
■いつもと比べるとちょっと狭い劇場ですね。 今回は関係を重視しているので狭くしたのでしょうか? 他の作品は存在にも傾いていたから広い舞台でも様になっていたようです。
息子が母から、その逆もあり、逃げられない関係です。 兄と妹の関係も同じです。 隣の女も多分死んだ息子から離れられないのでしょう。 昔からよくあることですが、現代はこれに介入する他者がいないので致命的になってしまうので厄介です。
「誰かの物語に組み込まれたり、自分の物語をかすめ取られる」ことを受け入れてもよいとおもいます。 この為にもっと気軽に人間関係を創りあげても、例えば家族は別に血の繋がりがなくても、よいのではないか? 
終幕に三組の新カップルが生まれたのは他者への感度を上げて気軽さを受け入れた結果とみました。 少しばかり安堵しました。 今回は人間関係の境界線を彷徨っている舞台のため久しぶりにいろいろ考えてしまいました。
*劇場サイト、http://www.komaba-agora.com/line_up/2012/04/sample/