■無防備都市映画

■作・演出:ルネ.ポレシュ
■豊洲公園.特設会場,2011.9.21-25
■外はフェリーニの、内はロッセリーニのオマージュだわ。 「ドイツ零年」はイタリア語だったけどこの映画をドイツ人はどのように観たのかしら? でもその回答が今、到着したのね。 ゲーテもそうだけどイタリアの<気候>には弱いのよ、ドイツ人は。
映画を作っている過程を映画で観ている感じね。 でも俳優は目の前で演技をしている。 この差が面白い! 車の中は映画で広場は芝居で、って感じかしら。 スピード感もあったしセリフも元気だしドイツも捨てたもんじゃないわ。
フーコーの歴史概念がわからないからなんとも言えないけど、終幕近くの兄のセリフ「・・」が演出家の言いたいことだとわかった。 このセリフははっきり覚えていないけど、生き生きとしている身体の優位性でドイツ零年を書き換えようとしているのよ。
ところで日本語訳がよくわからなかった。 これは訳者が悪いの、絶対に。 ところで以前はユニシス本社ビルしかなかった豊洲もずいぶんと開けたのね。 公園は子供で一杯だったけど、もっと木々と公園が必要ね。 このままだと無防備都市になってしまう。
帰りは豊洲からの夜景を見ながらフェリーニの映画を思い出してしまった。 終幕の科白に8 1/2もあったし、楽しかったわ。
*F/Tフェスティバルトーキョー参加作品
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage_main/22572