■リア王

■演出:鈴木忠志,劇団:SCOT
■吉祥寺シアター,2010.12.15-21
■英独韓日本語の4ヶ国語の上演である。 以前英語版を観た時は痛く感動してしまった。 今回はそれほどでもない。 何故か? 上演言語が日本語→○、英語→○、露語→○、英語日本語→×、英独韓日本語→×である。
○は感動大、×は感動小の意味である。 つまり多言語に日本語が入ると何故か劇的感動が弱められる。 その理由がよくわからないが、一つは字幕に問題があるのではないか?
日本語でセリフを喋るときは字幕が出ない。 観客はそれを聞く。 他言語では字幕がでる。 そこで観客はそれを読む。 芝居を観ていてこの動作が微妙だが不自然に感じた。
観客の脳味噌内の処理が舞台で演じられている俳優の身体とほんの少しだが同期がずれてしまうような感じである。 いっそのこと日本語のセリフの場面でも字幕を入れてしまったらどうだろう。
但しこの場合は外国人が読む日本語訳で表示すべきである。 これで良くなるかどうかはわからないが・・。
*劇団サイト、http://www.scot-suzukicompany.com/works/01/