■嫌な世界

■演出:喜安浩平,出演:ブルドッキングヘッドロック
■新宿・サンモールスタジオ,2010.12.17-31
■最初の火星旅行の夢を見る場面はとてもいい。 多くの俳優がここで登場し後場面を関係付けるので再帰的な構成に出来上がり物語に深みが出る。 そしてひさしぶりに観客席で笑ってしまった。 日常生活での相手を揶揄するセリフが核心をついている場面が多かったからだ。
また東京の下町工場地帯の庶民生活も面白く描かれていた。 上演時間が3時間弱もあったが気にならない。 後半で現実になる火星旅行は遣り過ぎである。 無いほうが面白いストーリになるとおもう。 夢だけで十分である。
SFの導入は苦しい時の神頼みだが、まだその時期ではないだろう。
*作品サイト、http://www.bull-japan.com/stage/iyanasekai/