■やわらかいヒビ

■脚本・演出:北川大輔、出演:劇団カムヰエッセン
■三鷹市芸術文化センター、2010.10.01-10.11
■幕が開いた導入部は現実から芝居へ入っていく快さが十分に出ていた。 物語の肉の部分をSFで補い、骨は日常生活の会話で進める弱小劇団がよくやる手法を取っている。 アカデミアという科学組織への入会や脱会の話しである。 会員になると死が無いらしい。 主人公は脱会した妻を病院のベッドで殺してしまう。 しかし殺すという行為・理由がいまいち迫ってこない。 それは肉と骨が噛み合っていないからだとおもう。 そして母と子、先生と先生、研究者と研究者の対立場面はそれなりにリアルだが昼のテレビドラマを見ているようだ。 場面切替が多いから余計にそうだ。 芝居でなくてもよいのではいかとおもってしまった。