■グロリア

■作・演出:早船聡,出演:ハイリンド,サスペンデッズ合同公演
■下北沢「劇」小劇場,2010.10.14-24
■舞台は滑らかさがあり一人数役も苦になりませんでした。 祖母の戦時中生活回想録では風船爆弾で死傷したアメリカ人の生活も描かれています。
若い頃の祖母は女優でいるほうが物語に深みがでたのではないでしょうか? 孫と祖母は他者の想いで正反対にいる人ですから同一男優だと無意識的混乱が生じてしまう。 たぶん演出家が祖父に似てることからこの配役にしたのでしょう。
そして若い頃の祖母がキリスト教の友だちに嫌がらせをした理由をハッキリとセリフに出してもよかったのでは? 祖母がキリスト教病院に入院している事にも繋げられるし讃美歌も実感が伴って聞こえたのではないでしょうか?
戦争での多くの死者と祖母の死から生の貴さを思い出させてくれる芝居でした。
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/troupe/5406