■Merrily We Roll Along
■作曲:スティーヴン・ソンドハイム,脚本:ジョージ・ファース,演出:マリア・フリードマン,出演:ダニエル・ラドクリフ,ジョナサン・グロフ,リンゼイ・メンデス他 ■TOHOシネマズ池袋,2026.6.16-(ニューヨーク・ハドソン劇場,2024.6収録) ■主人公はミュージカル界で成功した作曲家であり、そこに作詞家と小説家という二人の親友が加わる。 三人の友情にはすでに亀裂が生じているらしく、「どこで道を誤ったのか」を探るために、物語は三人の出会いへ向けて時間を遡行していく。 舞台は1976年頃から始まり、1973年、1968年・・と過去へ戻り、最終的に1957年で幕が下りる。 それぞれの時代に応じて衣装が変わり、歴史的出来事が語られ、ニューヨークのナイトクラブの公演から始まり、エンターテインメント界で成長していく三人の姿が描かれる。 途中にはベトナム戦争や学生運動、ケネディとニクソン大統領やフルシチョフ首相、舞台芸術ではバーンスタイン、シナトラ、ギールグッド、さらにはバルザックの名まで聞こえてくる。 1960年前後になるとソビエトの影響が濃くなり、スプートニク衛星の話題や、彼らの作品名「左に進め」からも時代の空気が読み取れる。 ミュージカルでありながら科白が多く、物語に入りやすい作品であぅた。 三人の友情の絡み合いはやや掴みづらかったが、二人の親友が主人公より保守的であったことが、関係の亀裂を生んだ一因かもしれない。 それ以上に、時代という風景が次々と切り替わっていく面白さが際立っていた。 1960-1970年代を青春期として過ごした世代には、懐かしさを伴う舞台だろう。 ブロードウェイ・ミュージカルの系譜に属する作品だが、カメラを人物に近接させることで演劇性を強め、親密で温度のある作品として仕立てられていた。 *映画com、 https://eiga.com/movie/106222/