■ワルキューレ

■作曲:R・ワーグナー,指揮:アントニオ・パッパーノ,演出:バリー・コスキー,出演:クリストファー・モルトマン,エリザベート・ストリート,ナタリア・ロマニウ他,ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
■TOHOシネマズ日本橋,2025.9.5-11(ロイヤル・オペラ・ハウス,2025.5.14収録)
■上演時間5時間(休憩含む)は長い、そして短い。 緊張ある対話が続くがヴォータンの存在が流石に目立つ。 「ラインの黄金」ではアルベリヒとバリトン域を競い合ったが今日は彼の独断場だった。 しかも髪を伸ばし義眼に変えたので最初は別人かと思ってしまった。 エルダも舞台を徘徊しているが大丈夫だろうか? 2年の歳月は短くない。 これを意識して若い歌手を多く登場させたのは戦略だろう。 でも彼らの存在力はこれからに期待するしかない。
「環境問題がテーマである・・」、「故郷オーストラリアの山火事を体験・・」。 舞台監督と演出家が語っていた。 フンディングの館をトネリコの壁で覆った1幕、荒野にトネリコの廃木を置く2幕、ブリュンヒルデを埋めたトネリコが炎に包まれる3幕。 テーマも山火事も分かるが環境問題を考えると舞台の面白さが遠のく。 「食卓にはジャガイモとトリ肉を・・」。 舞台監督の飽くなき拘りがみえるが、飲食は最低限にしてもらいたい。 食べる演技はとても難しい、フンディングの食べっぷりは豪快で巧かったが。
ところで指揮者パッパーノが音楽監督を引退するらしい。 「・・22年間で700舞台を熟した」とインタビューで話していた。 感動が遠のく前に新指揮者ヤクブ・フルシャの「ジークフリード」を観たいものだ。 エルダ、それまで元気でいてくれ!
*英国ロイヤル・バレエ&オペラinシネマ2024作品
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